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漁労

漁労

▲ シカなどの骨(ほね)で作られた銛(もり)先
/入江貝塚(いりえかいづか)

漁労とは、魚やなど、海や川の生きものをつかまえることです。約6,000〜7,000年前の日本列島は、今よりも海面が2〜3メートル高く、陸の中に海が入りこんでいました。これを「縄文海進(じょうもんかいしん)」といいます。また、世界的に気温が高い温暖化(おんだんか)の時期で、海水の温度も、今より高かったことが分かっています。
縄文人(じょうもんじん)は、海や川の近くに住み、豊富にとれる貝を食料にしていました。そして、食べたあとの貝がらで、貝塚(かいづか)を作りました。

また、人々は木をくりぬいた丸木舟(まるきぶね)に乗り、沖(おき)に出て漁も行っていました。つり針(ばり)や、えものにつきさす銛(もり)先などの骨角器(こっかくき)が見つかっていて、1メートル以上の大きな魚をとらえていたと考えられます。小さな魚は網(あみ)でつかまえていたようで、網(あみ)につける石のおもりも見つかっています。
縄文人(じょうもんじん)は海のようすをくわしく知っていて、えものに合わせた道具を作り、漁を行っていたのです。

漁労

▲ 銛(もり)漁のようす
イラスト:さかいひろこ
出典「青森県史 別編 三内丸山遺跡 /青森県」