黒曜石は、火山のマグマが急に冷えてかたまってできた火山岩の一種で、ガラスのような性質をもつ石です。われ口がするどく、物を切るのに適しているので、矢の先につける「石ぞく」やナイフなどに加工され、縄文(じょうもん)時代より前の石器時代から使われていました。
黒曜石を調べると、その成分から、どこの場所で産出された石かが分かります。北海道は黒曜石の大産地ですが、北海道から遠くはなれた縄文遺跡(じょうもんいせき)からも、北海道産の黒曜石がたくさん見つかりました。このことから、縄文人(じょうもんじん)は遠くの場所に住む人々と、広く交流していたことが分かります。