縄文(じょうもん)時代の人々は、人がなくなると遺体(いたい)をお墓に埋葬(まいそう)し、現代の私たちと同じように、なくなった人を大切にあの世に送りました。お墓は時代によっていろいろな形や大きさのものがありますが、地面に穴(あな)をほって埋葬(まいそう)する土坑墓(どこうぼ)が多く見つかっています。
遺体(いたい)の多くは、手足を曲げた「屈葬(くっそう)」とよばれる状態でうめられました。これは、遺体(いたい)を赤ちゃんが生まれるときと同じしせいにして、あの世での再生を願ったためではないかと考えられています。
また、小さいうちになくなった子どもや赤ちゃんの遺体(いたい)は、土器に入れてお墓にうめていました。
お墓の発くつ調査をすると、土器や石器、土偶(どぐう)、アクセサリーなどの副葬品(ふくそうひん)が出土することがあります。漆(うるし)をぬったくしや、ヒスイの首かざり、うで輪、耳かざりなど、たくさんのアクセサリーをつけたり、服を着せたりすることも多く、なくなった人を手厚くほうむっていたと考えられます。