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土製品(どせいひん)、土面(どめん)

土製品<small>(どせいひん)</small>、土面<small>(どめん)</small>

▲ マツリの道具と考えられる土製品(どせいひん)
/伊勢堂岱遺跡(いせどうたいいせき)

縄文人(じょうもんじん)は土偶(どぐう)のほかにも、ねん土でいろいろなものを作りました。これらを土製品(どせいひん)といいます。土製品(どせいひん)には、イノシシやクマなど動物をモデルにしたものが多く、縄文(じょうもん)時代後期から晩(ばん)期遺跡(いせき)から多く出土しています。また、人の顔をお面のように表現したものを、土面(どめん)といいます。

北海道千歳(ちとせ)市にあるママチ遺跡(いせき)からは、写実的な土面(どめん)が出土しました。この土面(どめん)は両側にヒモを通すような穴(あな)があり、お墓の上から発見されたことから、お墓の上に立てた棒(ぼう)などに、印としてくくりつけていたのではないかと考えられています。

また、岩手県一戸(いちのへ)町にある蒔前遺跡(まくまえ いせき)からは、顔全体がゆがんでいる鼻曲がり土面(どめん)が出土しました。こちらの土面にも、顔の両側にヒモを通す穴(あな)が空いていますが、右側は貫通(かんつう)していません。マツリに使われていたものと考えられています。
縄文(じょうもん)時代の鼻曲がり土面は全国で5例しかなく、岩手県北部から青森県東南部にかけての地域(ちいき)でだけ見つかっています。

土製品<small>(どせいひん)</small>、土面<small>(どめん)</small>

▲ 土面(どめん):国重要文化財
/ママチ遺跡(いせき):北海道千歳(ちとせ)市
北海道立埋蔵文化財センター蔵

土製品<small>(どせいひん)</small>、土面<small>(どめん)</small>

▲ 鼻曲がり土面(どめん):国重要文化財
/蒔前遺跡(まくまえいせき):岩手県一戸(いちのへ)町
御所野縄文博物館蔵