• 考古・文化財
JOMONカード

年代測定

縄文(じょうもん)時代には、まだ文字がありませんでした。当時の人々は、文字で記録を残したわけではないので、現代のわたしたちは、どのくらい前に縄文(じょうもん)時代があったのかを直接知ることはできません。しかし残された土器などから、科学的にそれを知る方法があります。

いちばんよく使われているのは、炭素で年代を測る方法です。炭素とは、食べものなどの炭(すみ)や、すすのことで、料理に使った土器に、多く残されています。自然界には、大気中に「炭素14」という物質があり、生物は二酸化炭素として体に取りこんでいます。
しかし死んでしまうと、体の中の炭素14は減っていき、濃度(のうど)がうすくなっていきます。だから、残った炭素14の濃度(のうど)を調べれば、いつ、その生物が炭(すみ)になったのか(死んだのか)が分かるので、何年前のものかが分かるのです。

しかし、この方法だけではまだ不十分です。年代がはっきり分かる木の年輪の炭素14と比べるなど、より正確に年代を測定する方法が、試されている最中です。