周堤墓(しゅうていぼ)は、その大きさから、たくさんの人が何百日もかけて作り上げたと考えられ、“縄文(じょうもん)時代の大造成”といわれています。また、近くの遺跡(いせき)では、お墓だけでなく、住居あとや、マツリの儀式(ぎしき)に使った石棒(せきぼう)という道具や、木製品なども見つかっていて、大きなムラがあったことが分かっています。
この遺跡(いせき)は、自然の林の中に残り、今でも縄文(じょうもん)時代のふんいきを感じることができる場所です。
▲ 1号周堤墓(しゅうていぼ)のようす
▲ 1号周堤墓(しゅうていぼ)
写真提供:北海道立埋蔵文化財センター
周堤墓(しゅうていぼ)は、大きな穴(あな)のまわりに土をもった土手に囲まれているんだ。1号周堤墓(しゅうていぼ)の土手の上に立つと、大きな円い形をしているのがよく分かるよ。写真の中の、土手の上と下に立っている人は、全部で220人!! すごく大きいね。穴(あな)の中には、縄文人(じょうもんじん)のお墓がたくさんあると考えられているよ。
▲ 2号周堤墓(しゅうていぼ)
▲ 2号周堤墓(しゅうていぼ)断面図
2号周堤墓(しゅうていぼ)は、土手の上から穴(あな)の底まで5メートル以上もあるんだ。ほり上げられた土の量は3,400立方メートルと考えられていて、これは10人の大人が毎日ほったとしても、2年もかかるんだって! たいへんな作業だったんだね。
▲ 千歳(ちとせ)市埋蔵(まいぞう)文化財センター「こころの文化」コーナー
実際に周堤墓(しゅうていぼ)を見て、もっといろいろなことが知りたくなったら、千歳(ちとせ)市埋蔵(まいぞう)文化財センターに行ってみよう。「こころの文化」のコーナーには、周堤墓(しゅうていぼ)をくわしく解説したパネルや、4号周堤墓(しゅうていぼ)のお墓から出土した千歳(ちとせ)市指定文化財の石棒(せきぼう)や、近くの畑でみつかった長さ1.7メートルの石柱などがあるよ。分からないことがあったら、センターの人に質問してみてね!