鷲ノ木遺跡(わしのき いせき)では、お墓は5メートルほどはなれた場所で見つかったので、ここは儀式(ぎしき)をする場所だったようです。ちょうど東に駒ケ岳(こまがたけ)が見えるので、山のどこから太陽がのぼるかを観察して季節を知る、縄文人(じょうもんじん)のカレンダーだった、という説もあります。
同じような遺跡(いせき)は、青森県青森市の小牧野遺跡(こまきの いせき)、秋田県鹿角(かづの)市の大湯環状列石(おおゆ かんじょうれっせき)など、北東北にもあります。環状列石(かんじょうれっせき)からは、北海道と北東北とのつながりや、縄文人(じょうもんじん)の神聖(しんせい)な場所への考え方が見えてきます。
▲ 発くつ当時の環状列石(かんじょうれっせき)
▲ 鷲ノ木遺跡(わしのきいせき)全体のようす
この環状列石(かんじょうれっせき)は、高速道路の建設中に発見されたんだ。こわさないで保ぞんするために、特別な工事のしかたで、遺跡(いせき)の下にトンネルを作ったんだよ。下に高速道路が通っているなんて、おもしろいね(※ふだんは、見ることができません。特別に公開されるときに見てね)。
▲ 鐸形土製品(たくがたどせいひん)
大きな環状列石(かんじょうれっせき)がある北海道・北東北では、マツリなどの特別な時に使われたかもしれない不思議な形の道具が見つかっているんだ。そのひとつが、ベルのような形をした鐸形土製品(たくがたどせいひん)というもの。いろいろな形があるけれど、森町名物の「イカめし」のような形は、ここでしか見つかっていないんだって。もしかして、縄文人(じょうもんじん)も食べていたのかな? 今は「森町遺跡(いせき)発掘(はっくつ)調査事務所」で見られるよ。