北海道函館市
史跡
大船遺跡
[おおふね いせき]
2001(平成13)年8月13日 史跡指定


「縄文のにわ」全景
太平洋に面した海岸段丘上に立地し、縄文時代前期後半から中期後半(紀元前3,200年~紀元前2,000年頃)の大規模な集落遺跡です。100棟を超える竪穴建物跡からなる住居域と大規模な盛土遺構があり、その南西には墓や貯蔵穴を含む100基以上の土坑墓群が確認されています。 約千年間にわたり継続した集落は、大船川に沿った台地上に帯状に構成されており、北東北における集落構造と共通しています。また、発見された竪穴建物跡は、床を深く掘り込んだ大型のものが多く、クジラやオットセイの骨やクリなどが出土しています。多数の竪穴建物跡からは、縄文時代中期初頭から末葉(紀元前3,000年から紀元前2,000年頃)にかけての連続した変遷を辿ることができます。 盛土遺構からは多量の遺物が出土しており、いわゆる「捨て場」として機能するとともに、古来より日本人が有したアニミズム的な観念やアイヌ民族の「送り」にも通じる概念が存在していたことが伺えます。捨て場であり祭祀の場と考えられる盛土遺構の在り方は、円筒土器文化に共通する性格を有する典型的な事例となっており、当時の精神文化を考える上でも貴重なものです。
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資料集
- パンフレット「縄文」 [2005(平成17)年](PDF:3.1MB)
- リーフレット「函館市縄文文化交流センター」 [2011(平成23)年](PDF:3.1MB)
- 北海道・北東北の縄文遺跡群リーフレットシリーズ「史跡大船遺跡」 [2020(令和2)年4月](PDF:10.0MB)
基本情報
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遺跡所在地
北海道函館市大船町
出土品等展示施設
函館市縄文文化交流センター
住所
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〒041-1603 北海道函館市臼尻町551番1 |
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TEL
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0138-25-2030 |
FAX
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0138-25-2033 |
HP
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函館市縄文文化交流センター |
開館時間
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4月~10月…9:00~17:00 11月~3月…9:00~16:30 |
休館日
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月曜日(休日の場合は最も近い平日) 年末年始(12月29日~1月3日) 毎月最終金曜日(館内整理日) |
入館料
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【一般】大人300円,学生・生徒・児童150円 【団体(20名以上)】大人240円,学生・生徒・児童120円 |
アクセス
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■函館駅(JR函館本線)より車で約60分 (函館バス「鹿部・古部・椴法華行き」で約80分,徒歩約15分) ■函館空港から車で約40分 ■道央自動車道森ICから車で約50分 案内図(PDF:159KB) |
お問い合わせ
函館市教育委員会生涯学習部文化財課
住所
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〒040-8666 北海道函館市東雲町4番13号 |
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TEL
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0138-21-3563 |
FAX
|
0138-27-7217 |
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前身は1879(明治12)年に開設された函館仮博物場で、人文系自然史系の貴重な資料を多数収蔵する総合博物館です。特に縄文時代の考古資料には、北海道指定や函館市指定文化財が多くあります。