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遺跡の保全・活用に向けた取組

包括的保存管理体制

 北海道・北東北の縄文遺跡群を守り、次の世代へ確実に伝えていくためには、行政、地域住民、来訪者のみなさまと連携・協働しながら取り組みを進めることが大切です。

縄文遺跡群世界遺産本部

 世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の保存管理及び周辺環境の保全並びに整備活用を推進するため、関係機関が連絡調整及び協議する場として、2019(令和元)年12月20日に「縄文遺跡群世界遺産保存活用協議会」が設置されました。2022(令和4)年4月には、「縄文遺跡群世界遺産本部」(以下、「本部」という。)と改称し、縄文遺跡群の包括的な保存・活用を推進しています。

 本部は、北海道、青森県、岩手県、秋田県並びに構成資産及び関連資産を所管する14の自治体(函館市、伊達市、千歳市、森町、洞爺湖町、青森市、弘前市、八戸市、つがる市、外ヶ浜町、七戸町、一戸町、鹿角市、北秋田市)によって構成されています。

ユネスコ / 世界遺産委員会
報告
文化庁
報告・協議 指導・助言・情報提供
縄文遺跡群世界遺産本部
【所掌】
  • 資産の保存・管理と整備・活用に関する事項
  • 資産と周辺環境との調和に関する事項
  • ユネスコへの定期報告等に関する事項
【構成員】
本部長:青森県知事
副本部長:北海道、岩手県及び秋田県知事、4道県教育委員長
委員:構成資産及び関連資産を構成する関係市町の長及び教育委員会教育長

縄文遺産群世界遺産協議会

【所掌】
協議会の所掌事項に係る連絡調整等
【構成員】
資産の保存管理及び周辺環境の保全に直接関係する各地方公共団体関係機関や関連団体の代表等
協働

地域住民、関連団体等
連携

縄文遺跡群世界遺産専門家委員会

会議の開催状況

縄文遺跡群世界遺産保存活用連絡会議(~2022年3月)

年度会議名称開催日開催地
令和元年度縄文遺跡群世界遺産保存活用連絡会議2020(令和2)年2月17日青森市
令和2年度縄文遺跡群世界遺産保存活用連絡会議2021(令和3)年3月23日オンライン開催
令和3年度縄文遺跡群世界遺産保存活用連絡会議2022(令和4)年2月16日オンライン開催

縄文遺跡群世界遺産協議会(2022年4月~)

年度会議名称開催日開催地
令和4年度第1回縄文遺跡群世界遺産協議会2022(令和4)年9月2日オンライン開催
第2回縄文遺跡群世界遺産協議会2023(令和5)年2月14日オンライン開催
令和5年度第1回縄文遺跡群世界遺産協議会2023(令和5)年6月19日オンライン開催
第2回縄文遺跡群世界遺産協議会2023(令和5)年11月30日オンライン開催
北海道部会
年度会議名称開催日
令和4年度北の縄文・官民連携プラットフォーム会合2023(令和5)年3月17日
青森県部会
年度会議名称開催日
令和4年度縄文遺跡群世界遺産協議会青森県部会2023(令和5)年1月19日
岩手県部会
年度会議名称開催日
令和4年度岩手県世界遺産保存活用推進協議会縄文保存検討部会2023(令和5)年2月20日
秋田県部会
年度会議名称開催日
令和4年度秋田県縄文遺跡群保存活用連絡会議(北秋田会議)2022(令和4)年5月18日
秋田県縄文遺跡群保存活用連絡会議(鹿角会議)2022(令和4)年5月19日
秋田県縄文遺跡群保存活用連絡会議(鹿角会議)2023(令和5)年3月16日
秋田県縄文遺跡群保存活用連絡会議(北秋田会議)2023(令和5)年3月24日

縄文遺跡群世界遺産専門家委員会

  • 委員名簿(敬称略)
役職氏名現職分野
委員長稲葉 信子筑波大学名誉教授、放送大学客員教授世界遺産
委員水ノ江 和同同志社大学文学部教授考古学
委員根岸 洋東京大学大学院人文社会系研究科准教授考古学
委員石崎 武志東京文化財研究所名誉研究員、
東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター客員研究員
文化財科学・保存科学
委員森 朋子札幌市立大学デザイン学部准教授景観
委員西村 幸夫國學院大學観光まちづくり学部教授観光・まちづくり
  • 会議の開催状況
会議名称開催日開催地
第1回縄文遺跡群世界遺産専門家委員会2022(令和4)年10月18日青森市
第2回縄文遺跡群世界遺産専門家委員会2023(令和5)年3月10日函館市
第3回縄文遺跡群世界遺産専門家委員会2023(令和5)年7月18日オンライン開催
第4回縄文遺跡群世界遺産専門家委員会2023(令和5)年12月12日盛岡市

保存・活用のための計画

本部では、北海道・北東北の縄文遺跡群を将来にわたって守るため、さまざまな計画を定めています。

  • 包括的保存管理計画

 包括的保存管理計画は、世界遺産をしっかりと守り、未来へ伝えていくための基本となる計画です。関係地方公共団体では、「北海道・北東北の縄文遺跡群包括的保存管理計画」に基づき、縄文遺跡群の保存・管理及び整備・活用を進めています。

【概要版】日本語版(PDF:33.0MB)

【本冊】
 日本語版(PDF:54.1MB) 英語版(PDF:57.7MB)
【分冊1】各構成資産の緩衝地帯設定基準
 日本語版(PDF:6.89MB) 英語版(PDF:7.48MB)
【分冊2】各構成資産の法規制図
 日本語版(PDF:12.5MB) 英語版(PDF:9.75MB)
【分冊3】各構成資産の視点場位置図
 日本語版(PDF:23.5MB) 英語版(PDF:23.5MB)
【分冊4】各構成資産における来訪者施設及び公開活用施設位置図
 日本語版(PDF:51.4MB) 英語版(PDF:51.5MB)

  • 行動計画

 行動計画は、縄文遺跡群の保全と両立した公開活用を実現するため、必要な施策の方向性や具体的な取組内容を示したものです。関係自治体では、「北海道・北東北の縄文遺跡群保存活用推進行動計画」を策定し、縄文遺跡群の保存・活用に取り組んでいます。

北海道・北東北の縄文遺跡群保存活用推進行動計画 (PDF:3.16MB)

遺産影響評価の実施

 遺産影響評価(Heritage Impact Assessment)とは、世界遺産に登録された資産の範囲、緩衝地帯及びその周辺において計画された開発事業等が世界遺産の価値に与える影響を事前に評価することです。

 2022(令和4)年3月、関係地方公共団体では、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(ICOMOS)や文化庁による遺産影響評価の考え方を参考としながら、縄文遺跡群を持続的に保存・保全するための遺産影響評価の方針や手順等を示した「北海道・北東北の縄文遺跡群の保全に係る遺産影響評価指針」を策定しました。

 関係地方公共団体では、この指針に基づき、開発事業の計画段階に事業者と協議・調整等を行い、縄文遺跡群の価値に負の影響を及ぼさないよう、または影響を最小限にするための方法を導き出し、資産の保全と事業実施に向けた合意形成を図ることとしています。

北海道・北東北の縄文遺跡群の保全に係る遺産影響評価指針 (PDF:2.64MB)

【参考資料】

世界文化遺産の遺産影響評価にかかる参考指針(文化庁、2019年4月)

Guidance on Heritage Impact Assessments for Cultural World Heritage Properties(世界文化遺産の遺産影響評価についてのガイダンス)(ICOMOS、2011年1月) 

Guidance and Toolkit for Impact Assessments in a World Heritage Context(世界遺産リソースマニュアル:世界遺産の⽂脈における影響評価のためのガイダンス及びツールキット)(UNESCO他、2022年)

経過観察の実施

 北海道・北東北の縄文遺跡群の顕著な普遍的価値を持続的に保護・保全するため、資産及び緩衝地帯に影響を与える諸条件について適切な指標を設定し、定期的かつ体系的な経過観察(モニタリング)を実施しています。各年度の結果については、年次報告書としてまとめています。

2022年度】

大平山元遺跡垣ノ島遺跡北黄金貝塚田小屋野貝塚二ツ森貝塚三内丸山遺跡大船遺跡御所野遺跡入江貝塚小牧野遺跡伊勢堂岱遺跡大湯環状列石キウス周堤墓群大森勝山遺跡高砂貝塚亀ヶ岡石器時代遺跡是川石器時代遺跡北海道青森県岩手県秋田県

来訪者動向調査の実施

北海道・北東北の縄文遺跡群の保存・管理に活用するため、関係自治体が一体的に縄文遺跡群の構成資産への来訪者の行動や満足度に関する調査を実施し、その結果をまとめています。

【2023年度】北海道・北東北の縄文遺跡群来訪者動向調査集計結果 (PDF:3.51MB)

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